食品・栄養・規制
EFSA、合成CBDに初の「安全」意見 1日2mg・25歳以上、服薬者は除外
欧州食品安全機関(EFSA)のNDAパネルが、純度98%以上の合成カンナビジオール(CBD)を、食品サプリメントとして1日最大2mg摂取する条件で、安全であると結論づけた。妊娠中・授乳中の人と25歳未満は対象から外れ、薬を服用している人の安全性は確立されていない。

欧州食品安全機関(European Food Safety Authority、EFSA)の栄養・新規食品・アレルゲンに関するパネル(NDA)が、化学合成カンナビジオール(cannabidiol、CBD)の新規食品(novel food)としての安全性に関する意見を、EFSA Journal(24巻9号)に掲載した。2022年の「CBDの安全性を確立できない」という声明以降、EFSAが特定の申請案件に肯定的な結論を出した初めての事例である。
審査の対象は、純度98%(w/w)以上の(−)-trans-CBDを中鎖脂肪酸(MCT)油に溶かし、食品サプリメントとしてのみ流通させる製品で、1日最大2mgが条件である。90日間の亜慢性経口毒性試験で、肝臓が主要な標的臓器であることが確認され、雌のラットのほうが感受性が高かった。パネルは、雌ラットの肝臓重量の増加を基準にBMDL10(benchmark dose lower bound)10.5mg/kg体重/日を導き、生殖・発生毒性などのデータの空白を反映した不確実係数400を適用して、安全な摂取レベル0.026mg/kg体重/日(体重70kgの成人で1日2mg)を算出した。
条件と制限
対象は25歳を超える成人で、妊娠中・授乳中の人は除外される。薬を服用中の人は、相互作用の可能性のために、安全性を確立できないと明記した。製造工程・組成・規格と遺伝毒性では、懸念は確認されなかった。英国FSAは、2024年に同じ製品に対して、1日10mgを基準に肯定的な結論を出したことがあり、双方の基準には5倍の差がある。
EFSAの意見はリスク評価であり、販売許可ではない。許可の可否と条件は、欧州連合の欧州委員会が連合リストを更新する手続きで決まる。今回の結論は、特定の純度・剤形・用量に限られており、市販のCBD製品全般に対する安全性の判定として読んではならない。

- 対象:純度98%以上の合成CBD、MCT油に溶解、食品サプリメントとして1日最大2mg
- BMDL10 10.5mg/kg bw/日 ÷ 不確実係数400 = 0.026mg/kg bw/日
- 25歳を超える成人に限定、妊娠中・授乳中の人は除外、服薬者の安全性は未確立 / 許可は欧州委員会の所管
研究の限界 EFSAの意見はリスク評価であり、販売許可ではなく、結論は特定の純度・剤形・用量の条件にのみ適用される。生殖・発生毒性のデータの空白が残っている。
原著論文
- EFSA Panel on Nutrition, Novel Foods and Food Allergens (NDA); Turck D, Bohn T, Cámara M, et al. · European Food Safety Authority (EFSA). Safety of synthetic cannabidiol as a novel food pursuant to regulation (EU) 2015/2283. EFSA Journal. DOI: 10.2903/j.efsa.2026.10154
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